終電を逃した夜、鑑賞用の王子様は婚約者にした私を離さない

――どうせ、好きになっても報われない。
恋なんて、鑑賞するくらいがちょうどいいって思ってた。

「残念ー、終電、行ったな」
 
その一言のあと、くすっと彼は楽しそうに笑った。
 
「今日からってことで、よろしくな――"婚約者どの"」
  
あたしは王子は“鑑賞用”として言い聞かせていたはずなのに――