【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~


そして肩を遠慮がちにトントンっと叩くと
振り返る黒髪さん。



その瞬間……、黒髪さんまで目を見開く。



「お前……さっきの女、だよな?」



と、意味の分からないことを言うけれど、この状況をどうにかしてほしくて

コクコクと必死に頭を動かし頷いた。



すると私の顔をじっと見つめる黒髪さんが呟いた。



「……別人じゃねぇかよ……つーか髪の毛濡れすぎ……乾かしてやるからこっちこい」


うぅ……相当汚れてましたよね……ごめんなさいっ



恥ずかしい気持ちになっている私の手を、黒髪さんは優しく引っ張ると私をソファに座らせた。