そんな姿を見ながら俺はポツリと呟く。
「まぢで…調子狂う……」
少しだけ俺の好きだった女の子に似ている澪。
泣きそうになりながら震えながらも俺に食いかかって来たあの姿は、あの女の子を思い出させる。
俺は唇を強く噛む…俺の胸の中でまた葛藤が始まる。
揺らぐんじゃねぇ…ダメだ…俺が好きなのは、ずっと探し続けてきたあいつだけだ。
あいつへの気持ちを裏切るような真似、俺のプライドが絶対に許さねぇ……
そしてまたリビングに視線を向けると温かい笑顔で笑う澪。
「はぁ……そんな顔で笑ってんなよ……」
澪に惹かれるこの気持ちに蓋をして
掠れた声で切なく苦しそうにそう一言呟くと、俺はリビングのあたたかい光景と澪の笑顔から逃げるように視線を逸らした。
そして、俺は今日もまた冷たい夜の街へと出かけていくのだった。



