あぁ…ダメだ。今日も響也くんを怒らせてしまったみたい…。
話なんて…できなかった…。
そんな私をチラリとみると視線を逸らし
「もう二度と俺を待つんじゃねぇぞ。部屋戻れ」
そう冷たく吐き捨てると響也くんは私に背を向けて階段へと向かっていく。
何も言えなくて響也くんの後ろ姿をただただ見送る私の耳に、階段の手前で響也くんがボソッと漏らした声が微かに届いた気がした…。
「……クソ…どんだけお人好しなんだよ……」
それは怒っているというよりはどこか切なそうで苦しそうな…そんな呟きだった。
それが余計にまた気になった…。



