敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています

 ちなみにこのゲームを制作したのは、『株式会社アークラディア』という日本の会社だ。
 こんなにおもしろいものをつくれるなんて、会社にはセンスのいい優秀なクリエイターがたくさん籍を置いているのだろうと、勝手に想像してしまう。

「倉科さん、こんにちは」

 不意に現実に引き戻されて顔を上げると、すぐうしろに見慣れた人が立っていた。

「あ、京極さん。いらっしゃいませ」

 彼はこの店の常連客の京極碧人さん。週に何度かふらりと現れては、あれこれ物色して帰っていく。本好きで、物腰がやわらかで、落ち着いた大人の男性だ。
 接しているうちに彼もゲーム好きだとわかり、それ以来会話を交わすことが多くなった。

「ゲームの攻略本の新刊、なにかあるかな?」
「セブエリのキャラ図鑑が入ってきました。イラストのクオリティが高いって評判です」
「へぇ。売れてるんだね」
「あのゲームは今やもう、大人気ですから」

 京極さんはスッと通った高い鼻梁に、整った眉、そして目力の強い真っすぐな瞳をしている。まるで雑誌の中からモデルが抜け出してきたかのような、端正な顔立ちだ。
 美しさの中に大人の男性としての凛々しさが混在していて、手足が長く、スタイルもいい。