ひとつひとつに思い入れがあり、すべてが私の宝物。でも、こんな状況だ。それらとはいったんお別れしよう。
父の借金や生活費のために手放すのかと考えたらつらいけれど、今はこうするよりほかにない。
「誰かに相談してみたらどう?……」
眉尻を下げて私の顔をうかがう成美に対し、曖昧に首を横に振る。
財務省の財務局で多重債務の無料相談ができるようだけれど、父自身が出向かないのならそれも無理だ。
そして、知り合いに相談するのは気が進まない。お金を借りようとしていると誤解されたくないから。
「明日はどうするの? うちに何日泊まってもいいからね」
「ありがとう。でも……着替えもないし、明日は早朝に帰ってみる。あの人たち、さすがにそんな時間までいないでしょ」
「だったら、夜はまた戻ってきて? 陽咲の服、何着かここに置いとくといいよ」
成美の優しい言葉を聞いて、じわりと涙がにじんだ。
でも、泣いてもお金が降ってくるわけじゃない。しっかりしなければと気持ちを引きしめた。
父の借金や生活費のために手放すのかと考えたらつらいけれど、今はこうするよりほかにない。
「誰かに相談してみたらどう?……」
眉尻を下げて私の顔をうかがう成美に対し、曖昧に首を横に振る。
財務省の財務局で多重債務の無料相談ができるようだけれど、父自身が出向かないのならそれも無理だ。
そして、知り合いに相談するのは気が進まない。お金を借りようとしていると誤解されたくないから。
「明日はどうするの? うちに何日泊まってもいいからね」
「ありがとう。でも……着替えもないし、明日は早朝に帰ってみる。あの人たち、さすがにそんな時間までいないでしょ」
「だったら、夜はまた戻ってきて? 陽咲の服、何着かここに置いとくといいよ」
成美の優しい言葉を聞いて、じわりと涙がにじんだ。
でも、泣いてもお金が降ってくるわけじゃない。しっかりしなければと気持ちを引きしめた。



