愛される方法を知らなかった少女へ(下)



夕暮れだった。



オレンジ色の光が部屋を照らしていた。



私は静かに目を閉じる。



これまでの人生を思い出す。



恋をした。



傷ついた。



泣いた。



笑った。



たくさん失敗した。



たくさん遠回りした。



でも。



全部必要だった。



全部今に繋がっていた。



私はようやく知った。



人生で一番長く付き合う相手は、

恋人でも。



友達でも。



家族でもない。



自分自身だということを。



だから。



まずは自分を大切にしよう。



まずは自分の味方でいよう。



そう思えた。



あの日、

嫌われない方法ばかり探していた少女は、

もういない。



代わりにいるのは、

泣きながらでも前を向ける大人だった。



そして彼女は最後に、

昔の自分へ手紙を書く。



ありがとう。



たくさん悩んでくれて。



たくさん頑張ってくれて。



あなたがいたから、

今の私がいる。



だからもう、

無理して愛されようとしなくていい。



あなたはそのままで、

ちゃんと愛される人だから。