幼なじみがひき逃げに遭い、もうすぐ一年。久々にあいつの実家を訪れると、ずいぶんと老け込んでしまったママさんが俺を出迎えてくれた。犯人、まだ捕まってないのよ、と一言。重々しい雰囲気の中、立派な仏壇に線香をあげる。目を閉じる。合掌。そして、心でつぶやき落とす。ごめん、本当にごめん──まぶたを開けると、遺影の幼なじみと視線がぶつかり合った。その切れ長の瞳からは、鮮血のごとく真っ赤な涙がこぼれ落ちていた。