「……一週間、地元でゆっくりしたつもりだったんですけど」 わたしは、 スーツケースの取っ手をぎゅっと握りしめた。 「最後の最後で、〝どうしたいか〟がはっきりしました」 「そうですか」 「秋人とは、〝過去をありがとう〟ってちゃんと言えました。でも、〝これから一緒にキッチンを作りたい相手〟は、もう別の人でした」 快浬さんの瞳が、わずかに揺れる。 「私が、一緒に〝終わりの光〟を見に行きたいのは――」 一拍、息を整える。