壱くん、お願いだから近づかないで。



「どうしたん? なんかあった?」

「うぅぅ〜私、頑張って受験した意味がなくなってしまった……」

「え? どういう――」


 お母さんにプリントを見せる。


「あらま……共学」


 お母さんも絶句している。そうだよね、そうなるよね。


「私、どうしよう」

「どうしようって言われてもね、どうしようもないわよね」

「そ、そうだけど……でも、」

「佑茉、よく考えてみて。来年からって言うことは、入学してくるのは一年生だけじゃないかしら。だとしたら同じ学年に男の子は来ないってことよ」



 言われてみれば、確かに。
 ということは、廊下やら共用スペースに行かなければ、ほとんど関わらなくて済むってこと?