「佑茉ちゃん、どうしたの? 手、絆創膏ついてるけど」
「ちょっと転んじゃって……雉真くんが手当てしてくれました」
「え、大丈夫!? 雉真くん、ありがとう」
「いや、俺のせいだから……」
雉真くんは申し訳なさそうに俯いた。それ以上は誰も何も言わず、お弁当を広げる。
食べるのが勿体ないくらい可愛かったけれど、一口食べたら美味しくて、気がつけば綺麗に完食していた。
食べ終わると、自然に「次どこ行く?」という話になる。四人でスイーツを探して歩き出した。
さっきまでの気まずさが少しだけ薄れていて、私は自分でも気づかないうちに、隣を歩く雉真くんとの距離がほんの少し近くなっていた。



