そんな俺の指示に目を丸くするロゼッタ侯爵。
「そ、そこまでしなくても娘はそのうち帰ってくると思いますが……」
目の前のリリィの両親は本当にリリィが帰ってくると思っている。
きっと俺が婚約破棄をするまでは、リリィは帰ってくることはないだろう。
ふっ……死んでもしてやるものか。
「私はリリィ以外と婚約するつもりありません。私の愛しの婚約者リリィをすぐにでも連れ戻してみせます。では失礼します」
リリィの両親の言葉を無視してニコリと笑うといつものように俺は綺麗に一礼して、ロゼッタ侯爵邸を後にしたのだった。



