こわいはなし

学級裁判で猿が宣誓する。

「見ざる」
「聞かざる」
「言わざる」

遅れて入ってきた猿も、慌てて右手をあげる。

「暴かざる」

先生は頷き、木槌を打つ。

「いじめは確認されません」

これでクラスの平和は保たれる。

泣いている生徒だけが、人間だった。


『猿芝居』