こわいはなし

事故現場には野次馬が集まってくる。
その中に、明らかな馬がいた。
人間より馬のほうが熱心に覗き込み、なにやらメモを取ったり、カメラで撮影したり。

「また来てるのか」
警官らは馬を指さし、顔を見合わせて言う。
「馬が現れた現場って、もう一人死ぬんだっけ?」

周囲を見回す。
馬の隣には僕しかいなくなっていた。

馬がスマホを耳に当てる。
「次」
メモ帳をめくると『未』の文字が浮かぶ。