こっちを向いてよ、千歳くん。


「それに! ややこしくさせた千歳くんが一番悪い!」



そう言って、私はばしっと千歳くんを指さす。


すると、千歳くんは顔をしかめる。



「はあ? 俺?」


「うん。まあ、また今度ね! 誘うから!」


「だから、一生帰ることないって……」


「あっ、ごめん聞こえなかったー! じゃあ、またね!」



そう言って、すぐにその場から離れた。






「……ふは。強引すぎでしょ」



―――そんな、千歳くんの言葉には気がつかず。







私があの場を離れると、待ってよー、と芹奈がついてきた。



「華乃、いいの?」



芹奈は若干、不服そうだ。



「ああ。いいよ別に! 仲良くなれたら別にいいしっ」



そう言って、私は笑顔を見せる。


その表情を見て、芹奈はあきれたように笑った。



「ふふ、そっか。あーあ。千歳にはもったいないって、こんないい子なかなかいないのに」


「もったいない?」


「うん。華乃はもっといい男いるよ?」