君がいた幕末で


私は走りながら思い出していた。

長州で過ごした日々。

雨の日。

熱を出した日。

みんなで笑った日。

歌った日。

全部。

失いたくなかった。

「玄瑞……!」

叫ぶ。

届くはずのない距離。

それでも叫ぶ。

涙が止まらない。

お願い。

生きて。

戦いは激しくなる。

長州は押されていた。

史実と同じ。

嫌な流れ。

れなは知っている。

このまま進めば。

玄瑞は。