君がいた幕末で


町は混乱していた。

火の手が上がる。

人々が逃げる。

泣き声が聞こえる。

私は涙を堪えた。

知っている。

全部知っている。

史実では。

長州軍は敗北する。

京都は燃える。

そして。

久坂玄瑞は追い詰められる。

私は拳を握る。

「嫌……」