君がいた幕末で


「帰りたいのか」

ぽつりと聞かれる。

私は小さく頷いた。

「帰りたい」

声が震える。

「お母さんにも会いたいし」

「友達にも会いたい」

「ここに私の知ってる人なんて誰もいないもん」

言いながらまた涙が滲む。

弱音なんて吐きたくなかったのに。