涙が零れる。 私は必死に言葉を続ける。 「だから池田屋も」 「だから今も」 「止めたいの……」 その姿に。 誰も嘘だとは思えなかった。 総司は静かに目を閉じる。 池田屋。 稔麿。 れなが流した血。 全部思い出す。 そして確信する。 れなは未来を知っている。 だから苦しんでいた。 だから泣いていた。 禁門の変まで。 もうあまり時間は残されていなかった。