君がいた幕末で


土方が腕を組む。

「じゃあ池田屋を知ってた理由も」

「うん」

私は頷く。

「本当は」

「としまろはあの日死ぬはずだった」

部屋の空気が変わる。

総司が目を見開く。

平助も固まる。

山南も息を呑む。

私は続けた。

「だから飛び出した」

「助けたかったから」

総司は俯く。

池田屋の夜を思い出していた。