君がいた幕末で


私は慌てて涙を拭った。

泣きたくない。

泣いたら余計帰りたくなる。

すると。

背後から声がした。

「……綺麗な歌だった」

私はびくりと肩を震わせる。

聞き覚えのある声。

ゆっくり振り返る。

そこには久坂玄瑞が立っていた。