君がいた幕末で


「やっと見つけて」

「やっと抱き締めて」

声が震える。

「帰ってきたと思った」

晋作は何も言わない。

言えなかった。

その気持ちが分かるから。

玄瑞は拳を握る。

「なのに」

「また連れて行かれた」

初めてだった。

玄瑞がこんな顔をするのは。

悔しさ。

無力感。

悲しみ。

全部混ざっていた。