君がいた幕末で


「自分が死ぬかもしれなかったんだぞ」

平助が言う。

私は少し考える。

そして。

小さく笑った。

「でも助かってよかった」

その笑顔が。

二人には眩しかった。

その夜。

総司は一人で縁側に座っていた。

れなの言葉を思い出す。

『でも助かってよかった』

自分より他人。

最後までそうだった。

総司は目を閉じる。

胸がいっぱいになる。

そして気付けば。

涙が零れていた。