君がいた幕末で


「馬鹿」

平助が言う。

声が震えていた。

「なんで飛び出したんだよ」

私は少し困ったように笑う。

「だって」

答えは簡単だった。

「としまろ死んじゃうから」

部屋が静かになる。

平助も。

総司も。

何も言えない。

れなは本気だった。

本当にそれだけだった。