君がいた幕末で


玄瑞の目から涙が落ちる。

れなはまだ意識がない。

それでも。

自分を呼んだ。

それだけで。

胸がいっぱいになる。

「ここにいる」

玄瑞はそう答えた。

だけど運命は残酷だった。

新撰組がれなを連れていく。

玄瑞は手を伸ばす。

れなの手も離れていく。

指先が離れる。

やっと会えたのに。

また。

離れ離れになった。

その夜。

誰一人眠れなかった。