君がいた幕末で


平助も黙っていた。

逃がしたことは後悔していない。

れなの願いを叶えたかった。

だけど。

こんなことになるなんて。

思わなかった。

「馬鹿だな……」

小さく呟く。

土方が近付く。

「総司」

総司は反応しない。

土方は静かに言った。

「連れて帰るぞ」

総司は頷く。

今は感情より命だった。