君がいた幕末で


「れな!!」

誰かが叫ぶ。

玄瑞だった。

でも。

もう止まれない。

私は稔麿の前へ飛び出した。

次の瞬間。

熱い痛みが走る。

世界が揺れた。

身体から力が抜ける。

視界が霞む。

だけど。

私は稔麿を見た。

生きてる。

立っている。

私は笑った。

「よかった……」

小さな声だった。

稔麿が目を見開く。

玄瑞も固まる。

平助も。

総司も。

誰も言葉が出なかった。

れなは玄瑞を見ていない。

誰か一人を守ったんじゃない。

稔麿を守った。

長州を守った。

仲間を守った。

それが全員に伝わった。