君がいた幕末で


「れな?」

玄瑞が首を傾げる。

私は玄瑞の羽織を掴む。

震える手で。

涙目で。

「お願い」

「中に行かないで」

その言葉に。

全員が固まった。

晋作が眉をひそめる。

稔麿も不思議そうな顔をする。

でも。

玄瑞だけは違った。

れなは未来を知っている。

そうは思っていない。

だけど。

何かを知っている。

それだけは分かっていた。