君がいた幕末で


夜だった。

屯所は慌ただしい。

隊士達が行き交う。

池田屋へ向かう準備。

私は部屋にいた。

落ち着かない。

助けたい。

行かなきゃ。

でも。

どうにも出来ない。

障子が開く。

私は顔を上げた。

平助だった。

いつもと違う。

真剣な顔。

私は思わず立ち上がる。

「平助」

平助は少しだけ笑った。

そして。

私の前に鍵を置く。