玄瑞。 その名前は出さなかった。 でも。 平助には分かった。 れなが誰を想っているのか。 誰のために泣いているのか。 胸が痛い。 それでも。 平助はれなから目を逸らさなかった。 「行きたいのか」 私は顔を上げる。 涙でぐしゃぐしゃだった。 「助けたい」 その言葉に。 平助は静かに目を閉じる。 そして。 一つの決意をした。 今夜。 運命が動く。 れなのために。 そして。 自分自身のために。