君がいた幕末で


土方も自分で驚いていた。

何をしているんだ。

そう思う。

でも。

放っておけなかった。

泣きながら震えている姿が。

あまりにも小さく見えたから。

「大丈夫だ」

低い声だった。

私は土方の羽織を掴む。

まるで熱を出した日のように。

無意識だった。

「怖い……」

小さく呟く。

土方は目を閉じた。

そして。

いつもより少しだけ優しい声で言った。

「俺がいる」

その言葉に。

れなの涙は。

少しだけ落ち着いていった。