君がいた幕末で


土方は黙っていた。

何も聞かない。

問い詰めない。

ただ。

泣き続けるれなを見ていた。

そして。

ゆっくり近付く。

私は気付かない。

涙で前が見えなかった。

次の瞬間。

温かかった。

私は目を見開く。

土方の腕だった。

抱きしめられている。

一瞬。

頭が真っ白になる。

(土方さん……?)