君がいた幕末で


しまった。

そう思った。

だけど。

もう止まらない。

「れな」

土方が名前を呼ぶ。

私は首を振る。

「やだ……」

「どうした」

「嫌なの……」

自分でも何を言っているか分からない。

ただ怖かった。

「誰か死んじゃう」

土方の目が見開く。

私は慌てて口を押さえた。

言ってしまった。

でも。

もう遅かった。

涙が止まらない。

「助けたいのに……」

「守りたいのに……」