君がいた幕末で


「どうした」

低い声だった。

私はびくりと肩を震わせる。

振り返る。

土方だった。

いつもの厳しい顔。

だけど。

今日は少しだけ心配そうだった。

「何でもない」

私は慌てて答える。

でも。

声が震えていた。

土方は黙っている。

嘘だと分かっている顔だった。

私は視線を逸らす。

その瞬間。

涙が落ちた。