君がいた幕末で


「昨日袖掴まれてましたよね」

沈黙。

土方の動きが止まる。

私は顔を真っ赤にしたまま固まる。

総司が笑う。

新八も笑う。

左之助も笑う。

そして土方は。

「忘れろ」

低い声で言った。

私は全力で頷いた。

その場にいた全員が思った。

――無理だな。

と。