君がいた幕末で


「会いたい……」

小さな声。

本当に小さな声。

だけど。

はっきり聞こえた。

部屋が静かになる。

平助は目を伏せる。

総司も笑わない。

土方も何も言わない。

みんな気付いてしまった。

れなが一番会いたい人を。

そして。

れな自身だけが。

まだその意味を知らなかった。