君がいた幕末で


昼頃。

熱は上がっていた。

頭がぼんやりする。

寂しい。

苦しい。

誰かいてほしい。

私は布団をぎゅっと握る。

すると。

近くにいた総司が声を掛けた。

「水飲む?」

私は小さく頷く。

総司が水を渡す。

飲み終える。

だけど。

総司が立ち上がろうとした瞬間。

私は無意識に袖を掴んだ。

「行かないで……」

総司が固まる。

みんなも固まる。

私は気付いていない。

熱でぼんやりしていた。