君がいた幕末で


歌が終わる。

私は振り返った。

「総司?」

総司は微笑む。

「綺麗だった」

私は顔を赤くする。

「またそれ」

「本当だから」

総司は楽しそうだった。

私は少し照れてしまう。

その様子を。

少し離れた場所から見ている人がいた。

土方だった。

偶然だった。

ただ通りかかっただけ。

そのはずだった。

だけど。

気付けば立ち止まっていた。