君がいた幕末で


少し離れた廊下。

総司が足を止めた。

聞こえてくる歌声。

自然と目を閉じる。

不思議だった。

歌を聞くと。

胸の奥が少しだけ軽くなる。

「また歌ってる」

総司は小さく笑った。

総司は縁側へ向かう。

れなは気付いていない。

ただ歌っている。

風が髪を揺らす。

陽の光が差し込む。

総司は思う。

本当に綺麗な子だ。

そして。

どこか儚い。