君がいた幕末で


私はとりあえず歩く。

たぶんこっち。

絶対こっち。

そう思って曲がった瞬間。

誰かと目が合った。

私は固まる。

相手も固まる。

斎藤一だった。

沈黙。

気まずい。

私は小さく頭を下げる。

「こんにちは……」

一も小さく頷く。

そして。

それ以上何も言わない。

静かすぎる。

私は耐えられなくなった。