君がいた幕末で


「心配なだけだ」

ようやく出た言葉。

晋作は笑う。

「そうか」

それだけだった。

否定もしない。

肯定もしない。

だけど。

全部分かっている顔だった。

晋作が立ち上がる。

「見つけるぞ」

玄瑞は顔を上げる。

晋作は笑った。

「あいつ帰ってきたら」

「また騒がしくなる」

その言葉に。

玄瑞の口元が少しだけ緩む。

そして思う。

早く帰ってこい。

そう願った相手は。

もうただの仲間ではなかった。