君がいた幕末で



その頃。

平助も歌を聞いていた。

総司も。

そして土方も。

土方は黙っていた。

だが。

自然と足が止まる。

歌声の先には。

縁側に座るれなの姿。

風に揺れる少し色素の薄い髪。

陽の光を受ける白い肌。

どこか儚い横顔。

隊士達が見惚れる理由が。

少しだけ分かった気がした。