君がいた幕末で


「長州に?」

私は頷く。

平助は視線を落とした。

少しだけ苦しそうだった。

「そうか」

それ以上何も言わない。

言えなかった。

れなの声が。

本当に帰りたそうだったから。

その日の夜。

私は眠れなかった。

静かだった。

長州とは違う。

晋作の笑い声もない。

稔麿の声もない。

玄瑞もいない。

寂しい。

胸が苦しかった。