君がいた幕末で


「え……」

後退る。

だけど。

もう遅かった。

後ろにも人影。

横にも人影。

囲まれている。

私は青ざめた。

逃げなきゃ。

そう思うのに。

足が動かない。

「安心して」

穏やかな声だった。

振り返る。

総司がいた。

いつもの笑顔。

だけど。

今は少し怖かった。

「君に危害を加えるつもりはないよ」

私は唇を噛む。

信じたい。

でも。

怖い。