君がいた幕末で


男の後を歩く。

晋作達が呼んでいる。

そう聞いたから。

疑いもしなかった。

だけど。

しばらく歩いても姿が見えない。

私は首を傾げた。

「まだ?」

男は振り返らない。

そして。

小さく言った。

「もうすぐだ」

その瞬間だった。

嫌な予感がした。

私は立ち止まる。

「どこにいるの?」

男は答えない。

代わりに。

見覚えのある羽織が視界に入った。

浅葱色。

私は息を呑む。

新撰組。