君がいた幕末で


その頃。

私は買い物を終えて帰ろうとしていた。

袋を抱える。

早く帰ろう。

玄瑞達が待っている。

そう思った瞬間だった。

後ろから声がする。

「れな」

聞き覚えのない声。

私は振り返った。

そこには。

見知らぬ男が立っていた。

「晋作さん達が呼んでいる」

男はそう言った。

私は疑わなかった。

晋作達の名前を出されたから。

だから。

その一歩が。

運命を変えることになるなんて。

まだ知らなかった。