その頃。 私は買い物を終えて帰ろうとしていた。 袋を抱える。 早く帰ろう。 玄瑞達が待っている。 そう思った瞬間だった。 後ろから声がする。 「れな」 聞き覚えのない声。 私は振り返った。 そこには。 見知らぬ男が立っていた。 「晋作さん達が呼んでいる」 男はそう言った。 私は疑わなかった。 晋作達の名前を出されたから。 だから。 その一歩が。 運命を変えることになるなんて。 まだ知らなかった。