君がいた幕末で



京都へ来てからの日々は思ったより穏やかだった。

私は町にも慣れてきた。

迷子にもなっていない。

たぶん。

「たぶん?」

晋作が眉を上げる。

私は視線を逸らした。

すると。

稔麿が吹き出した。

「絶対迷ったな」

「迷ってない!」

「怪しい」

玄瑞が即答する。

失礼だ。

私は頬を膨らませた。

三人は笑っている。

いつもの光景だった。

私は少しだけ安心する。

この時間が好きだった。