君がいた幕末で


「振られたの?」

「違ぇよ!」

平助が即座に否定する。

土方は呆れた顔だった。

「何した」

「何もしてねぇ」

平助はため息を吐く。

本当に何もしていない。

落とし物を拾っただけだ。

なのに。

あの娘は逃げた。