君がいた幕末で


その日も。

いつもと変わらない一日だった。

晋作は笑っていた。

稔麿も笑っていた。

玄瑞は相変わらず素直じゃなかった。

私はその様子を眺める。

ただそれだけなのに。

胸が苦しかった。

知っているからだ。

私は知っている。

この先の未来を。

教科書で見た名前。

何度も読んだ歴史。

好きだった幕末。

だけど今は違う。

知識じゃない。

現実だった。