君がいた幕末で


玄瑞が顔を上げる。

稔麿も動きを止めた。

雨音の中。

歌声だけが響く。

私は気付かない。

ただ歌う。

寂しい時も。

嬉しい時も。

歌はいつも側にあった。

だから今日も。

自然と歌っていた。